介護保険情報⑪

介護保険情報本日は・・・・・

介護保険を上手に使いこなす
~末期がん、要介護1以下でも特殊寝台等利用が可能に

末期がんの患者も介護保険を利用できますが、介護認定に時間がかかり、認定を受けたときの要介護度が低く、病状が急に悪化したときに本当に欲しいサービスを利用する前に亡くなる人が多くいました。
第2号被保険者の要介護状態などの原因となる特定疾病でも、脳血管疾患と末期がんが65%弱を占めています。 そこで、実態に即した救済として、がん患者の認定の迅速化(平成22年4月)と保険者の判断で特殊寝台等の福祉用具の貸与(平成22年10月)が公表されました(厚生労働省)。



がん患者が在宅で訪問看護を利用できれば自己負担は1割、医療保険の原則3割より負担は軽くすみます。ただ、末期と医師に宣告されたとき、特殊ベッド等の貸与の条件の要介護2以上に該当しないこともありました。

そこで、要支援や要介護1の人でも、急速に症状が悪化し、起き上がりや寝返りなどが難しくなると予測される人には、主治医の意見書や医師の診断書とケアマネジャーの意向を書類で確認すれば、指定福祉用用具の一部の貸与が可能になりました。

福祉用具などの貸与
(下線は要支援や要介護1の人でも条件を満たせば貸与可能なもの)

(1)車椅子
(2)車椅子付属品
(3)特殊寝台
(4)特殊寝台付属品
(5)床ずれ防止用具
(6)体位変換器
(7)手すり(取り付け工事伴わないもの)
(8)スロープ
(9)歩行器
(10)歩行補助杖
(11)認知症老人徘徊感知機器
(12)移動用リスト(つり具部分除く)

在宅で介護保険を利用する

自宅で介護を受ける場合、本人や家族とケアマネジャーやヘルパーなど専門職との連携も大切です。訪問介護や訪問看護などを利用しつつ、デイサービスやショートステイなどと組合せて介護内容を充実させるといいでしょう。

関係者の訪問は、とかく引きこもりがちな本人や家族を活性化させます。定期的に訪問することで、規則正しい生活習慣も身につきます。また、1人暮らしの高齢者の見守りの効果もあります。

 


施設で介護保険を利用する

自宅で介護を受けることが大変になった場合、施設に入所して介護保険を利用して暮らすこともできます。公的介護保険の施設と言えば、特別養護老人ホーム、老人保健施設、介護療養型医療施設ですが、最近は、高齢者施設の経営に参加する企業も増え、民間施設の種類も増えました。ますます「消費者の見る目」が求められます。